主な特徴は以下のとおりです。
マンホールは何のためにある?
マンホールの丸い鉄蓋が、道路上に訳もなくポツポツあるわけではありません。またその役割も様々です。下水道事業や雨水対策事業をはじめ、農業用水事業、電話線・光ファイバー・ガスなどが埋設されている場所には必ず設置されています。
そのほとんどは、点検口の役割を持っています。要するに、そこから維持・管理を行うわけです。人が点検するための出入り口を意味する「人孔(じんこう)」のことです。
マンホールの蓋(ふた)はなぜ丸い?
道路を歩いているとマンホールを見かけますね。いろいろなものがあって楽しいですが、マンホールのふたは、どうして丸いのでしょう?
工事のときや、自動車が上を通ったはずみで、マンホールのふたが中に落ちてしまったら大変です。ここで、四角形を考えてみましょう。四角形は、四角形の中に、一辺より長い線(対角線など)を引くことができます。そのため、マンホールのふたが中に落ちてしまう危険性が十分にあります。
しかし円の場合は、円の中に直径より長い線を引くことができません。よほどのことがない限り、円の形をしたマンホールは中に落ちることがないのです。
ふたが丸い理由は他にもあります。四角いとへりが欠けてしまうのに対し、丸だと丈夫です。また、転がして運べるなど、多くの利点があります。ただなんとなくあるようなマンホールですが、よく考えられて作られています。これは、暮らしの中に算数が生きている良い例です。
マンホールはどんな構造になっている?
構造は、鉄蓋と受け枠・調整部・斜壁・スラブ・直壁・底部などからなり、総称してマンホールと呼びます。呼び名と大きさは、次のとおりです。
名称 | サイズ | 形状 | 用途 |
---|---|---|---|
楕円 マンホール |
内のり 600mm×900mm |
楕円形 | 組立マンホールにおいて小規模な排水又は中間点に使用 |
0号 マンホール |
内径750mm | 円形 | 管の起点及び400mm以下の管の中間点並びに内径250mmまでの管の会合点に使用 |
1号 マンホール |
内径900mm | 円形 | 管の起点及び500mm以下の管の中間点並びに内径400mmまでの管の会合点に使用 |
2号 マンホール |
内径1200mm | 円形 | 内径800mm以下の管の中間点並びに内径500mm以下の管の会合点に使用 |
3号 マンホール |
内径1500mm | 円形 | 内径1100mm以下の管の中間点並びに内径700mm以下の管の会合点に使用 |
4号 マンホール |
内径1800mm | 円形 | 内径1200mm以下の管の中間点並びに内径800mm以下の管の会合点に使用 |
5号 マンホール |
内径2200mm | 円形 | 内径1500mm以下の管の中間点並びに内径1100mm以下の管の会合点に使用 |
組立マンホールとは何?
マンホール全体が工場製品で、工期の短縮・安定した品質・工事費の縮減などを目的として、昭和55年に日本で最初の組立マンホールが誕生しています。
管理された工場で製造されるため、品質のバラツキが小さい・施工時間が短い・漏水が少ないなどの理由で下水道事業に多く使用されています。
組立マンホールの特徴は?
- 公的規格の製品
組立マンホールは、(社)日本下水道協会下水道用認定適用資器材Ⅰ類に指定されています。その中でアドホールは、工期短縮などの施工性に優れ漏水対策も完璧です。さらに、従来の組立マンホールに液状化防止機能を備えたアドホール(ロータス機能)は、災害に対して安全性を駆使した近未来型製品です。 - マンホールのサイズ、呼び方
国内規格で、以下のように決まっています。
サイズ | 内径750㎜ | 内径900㎜ | 内径1200㎜ | 内径1500㎜ | 内径1800㎜ | 内径2200㎜ |
---|---|---|---|---|---|---|
呼び方 | 0号 | 1号 | 2号 | 3号 | 4号 | 5号 |